最近、三浦綾子さんの著書を読んでいる。

きっかけは、牧師さんが講話の中で紹介していたことから。

三浦綾子さんは「氷点」などの小説で有名な小説家である故人で、キリスト教信仰に篤く、エッセイでは自分がどのようにして信仰への道を得たかを詳しく書いている。

読んでいると、生き方について考えさせられる点が多々ある。

人間は、「原罪」にさいなまれている、という。

原罪、とは「自己中心」のこと、と言う。

なぜ生きるのがつらいのか。

それは、自分が~しよう、という視点で生きようとしているから。

誰か、何かの役に立つ、という思いで進んでいけば、生き方が充実してくる。

この世は元来虚無だ、という考え方から出発し、何のために生きるのか、を自分なりにとことん追及し「本当に生きる」べきだ。

”気晴らし”の生き方はいけない。

人間は、弱い生き物だ。

自分と人とを測る尺度が、自分には甘く、人には厳しいというように、おのずと違ってしまう。

そんな人間の自己中心的な弱さ、脆さを認識し、

神の絶対的な尺度を鑑にしたい。

聖書から、「自己中心」を脱する「正しい生き方」を見つけ、寝たきりの13年間を過ごしても生き生きと輝くことのできた三浦綾子さん。

そこには、信仰に立脚して生き、それを説いた、人としてすばらしく生きる人たちとの出会いがあった。

特に、夫の三浦さんは、非常な深い愛を持った人であったそうだ。

・・・人との出会いで生き方を得、人生を切り開き、自分で伝えるまでに成長していける人間の大きさ、強さを思う。