甘夏「きばる」のピール

f:id:nori-go:20100218100519j:image

(写真は、刻んだものを水にひたしている状態。)

生活クラブ生協の組合員ならおなじみの「きばる」。

「がんばる」という意味の、水俣地方で作られた甘夏です。

水俣病の被害に苦しみ、汚された海で漁業を続けられなくなった方たちが、

陸に上がり、作りはじめた甘夏。

でも、そこで「農薬」を使ったら自分たちも環境を汚す加害者になる、と

皮にワックスも塗らない、皮まで食べられる甘夏なのです。

それが収穫されて、私たちの手に届くのが、この2月3月。

そうなると、中身をおいしく食べるのはもちろん、

ピール作りの時期がきた~!!とばかりに盛り上がってくるのです。



しかし、かくいう生活クラブ歴8年の私は、

数年前に1回。おととしくらいに1回。

チャレンジしたことがあるくらいで、

もっぱら試食会などで出される、上手な方が作られたのを

「おいしい~(涙)」

といただくばかりでした^^;。

でも、今年はがんばろう。。。。と、

スタッフ9人で、ダンボール半箱分・約5kgの

「きばる」を山分け。

そして、それぞれがピールづくりに挑戦してくることに・・・。

レシピは簡単。

刻んだ皮を、一晩水にさらしてにがみ抜きをします。

さらにまた水を換え、2、3回ゆでこぼします。

皮の重さ(水にひたす前)と同量のグラニュー糖を加え、ひたひたの水を入れて

ゆっくりと煮詰めていきます。


たった、これだけなのですが・・・。

作ったものを、スタッフ全員が持ち寄って比べてみると…。

・・・その出来上がりの状態が、なんと個性豊かなこと!!

 微妙な刻み具合。

 オレンジの色味。

 しっとり感。etc・・・。

私も、うまくいくかなあ~と作りながら、

煮詰めすぎて焦げやしないか、

まぜすぎてピールの原型をとどめず、ぐちゃぐちゃになったりしないか・・と

心配しながら作業をしていたのですが、

「まあ、これでいいだろう。」

というところでタッパーに詰めて持っていったのです。

・・・が!

集まった9コの作品?!の中にひとつだけ、タッパーやびんでなく、

さりげなく「紙袋」に入れられたものが・・・。

そう、それはまったくべとつかず、

ピールの外側にお砂糖が結晶のようにまとわりついて、

一本一本がきわだっている、まさに「洋菓子」然としたもの!

う、美しい…。

「これはどなたのかしらっ!!」

っと一同騒然^^;。。。


・・・それは、組合員歴20年以上、

ベテランスタッフKさんの「作品」でした!

Kさんは毎年ピール作りはやっていらっしゃるということ。

「コツを教えてくださ~い;;;」

と聞いたら、

「ははは、ただゆっくり煮詰めるだけよ~」

とにべもない一言。

はぁ~。それが難しいのよね。

お料理上手な人の、経験、感、センス。

・・・いつか私にも身に付くといいなあ~。

あ、それともお鍋が違うのかなあ~^^;。

やっぱりルクルーゼのホウロウの厚みのある鍋なぞが良いみたいです。

いや~でもやっぱり何か秘伝が?!

ご存知の方は教えてください^^。


写真は一晩水につけているところ。

いやいやリベンジ!またまた作ってみまーす^^。