2015-04-09

ふたりはともだち (ミセスこどもの本)

ふたりはともだち (ミセスこどもの本)

【がまくんとかえるくんの『お手がみ』

    "The Letter" of Toad and Frog】

このお話が私は大好きだ。

6年前・3年前・そしてつい最近 と繰り返し繰り返し

子どもの「音読」を聞いているけれど、

聞きあきたと思ったことが一度もない。

それどころか 聞けば聞くほど

素敵なおはなしだと思う。

なぜか、と考えたのだけれど、

トーリーがよいのはもちろんなのだけれど

いちばんの原因は「みき たく やく」だからだと

英語の原文を読んでみて、私は思った。

原作を自分で「直訳」してみたところで、感動は半減してしまうのだ。

それでも三木卓訳は、とても原文に忠実なのに、

使われた言葉に一つも足りないところはなく、過ぎたところがない、と思う。

それを私が日本語ネィティブとして実感できるからこそ、

こんなにも胸をうつのだ、と思う。

が、英語をよく知る人が原作を読んだとき、

私と同質の感動を得るのかどうか、

英語が不得意な私には残念ながらわからないが、どうなのだろう。

いずれにしても、

日本では小学1年生の「こくご」の教科書に載っていて

原作でも"An I Can Read Book"の幼児がはじめて自分で文字が読める本 というレベルで

出版されているようなお話だとしても

私の心がうごかされていることに間違いはなく、それ以上の能力を

私は自分に求めない。

この程度のこのような感性に十分満足して、誰かと共有したいな、と

思うだけなのです。