はー、読み終わった。
『幽霊少年シャン』、先日聴きに行った、小澤俊夫さんお話の会にて購入。
主人公の男の子が、戦時中の男の子と夢で入れ替わったり、幽霊と話をしたり、フィクションの要素が強いけれど、史実に基づいていて自然に当時を追体験できる。
今回、あの小澤俊夫さんに間近でお会いできるなんて!とドキドキしながら参加しました。
もう10数年も経ちますが、第一子の我が子に絵本を探す中、昔話研究者・小澤俊夫さんの著書に行き当たったとき、確かな「絵本を探す目」を教えてもらった、と思いました。
小澤俊夫さんは戦時中に子供時代を過ごしていらして、その実体験をもとに、この本の解説を書いていらっしゃる。
ここで、フィクションに、どうしようもないリアリティの重さを実感することになります。
40代半ばの私でさえ、子どもの頃は「戦後」にリアリティがあった。
テレビではときどき「中国残留孤児」の紹介があり、親族を探す方々の不安そうなまなざし、出逢った時の喜びの涙を自分のことのように考えたものだった。
また、80代で亡くなった私の祖父は生きていれば94歳、青年時代に戦争へ出かけてきた面影を、孫の私も感じていたものだった。
そういう「戦後」は、今の我が子たちはもはや感じることはできないから、このような本に出合わせるべきで、紹介する意義がある。
またまたミーハーに本にサインをしてもらったのはうれしかったけれど、そのご筆跡に、我が子たち(や読んでみたい方にはお貸しします!)にも戦争時代のリアリティを感じてもらえたらいい。

 

店長さんのブログ

http://www.huckleberrybooks.jp/cgi-bin/blog/diary.cgi?date=20180330

 

写真は、表紙の原画とともに。

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