活版印刷

とてもよい本でした

「人びとの忘れもの」内海隆一郎

 

ふとしたきっかけで、とある本を検索して図書館で借りる
なんの気なしに読んでいたのだけど、
あ、活版印刷だ、と気づく。
裏のページの文字が透けてかすかに盛り上がっていて、
追う文字は、へこんでいて指の先でさわるとがさついた感じが伝わってくる。
奥付を見ると、一九八五年、初版第一刷発行。
そうだった、私が思春期に差し掛かるころ、まだまだこんな手ざわりの本を手に取っていたんだった。
あらためて意識すると、この立体感が、お話の世界に今なんかよりももっとリアルに誘ってくれていたんじゃないか、と思いたち、
熱っぽく息子(高2)に語ってみた。
みて、このおうとつ。そう思わない?
「べつに」。
…言われると思った。

近年回顧的に活版印刷が一部で流行っているのはニュースなんかで聞いたことがあったけど、この実感、息子じゃなくてもいいから共有したい。
スマホ写真だとわかりにくいけど

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