と、絵本。

子どもと絵本を読むのは、私にとって楽しいことだ。

まあ、夜、早く寝たい~と思う時にも「読んで~~」と持ってこられるのは、多少つらいときもあるけれども…。

そしてもっともっと楽しく、親である私が見ていてうれしいなあ・・・と思うことは、ただその絵本を一緒に読む時間のあいだだけではなくて、普段のふとしたシーンで、読んだ絵本の一節が、子どもたちの生活の中に現れる時があること、だ。

古本屋でたまたま買い求めて、絵本の棚にそっと混ぜて置いておいたのだが、細かな絵の描写が、ユーキにはうけるかなあ、どうかなあーと思っていた。

が、ユーキはこの絵本を見つけてからというもの、けっこうツボに入ったらしく、よく「読んでー」と持ってくる。

・・・「けいてぃ」という名の除雪車が、「じぇおぽりす」という街のすみからすみまで、がんばって雪をかいて走るお話、なのだが、ある日。

ユーキとさとかと、ちょっと離れた公園にでかけ、そこの砂場で遊んでいたら、その砂場にはどなたかの好意なのか?誰でも使える、砂場で遊べるいろいろな道具が備え付けて置いてある。

そこに、「ブルドーザー」のおもちゃを見つけたユーキは、その砂場いちめんにそのブルドーザーでキャタピラーの跡をつけはじめた。

そして、「ここは『じぇおぽりす』だよ。こっちがひがしじぇおぽりすで、しょうぼうしょのおじさんが、助けてくれー、って言っていて、こっちは駅で・・・」などと話しながら、こっちには山を作ったり、あっちには川を作ったりして、ブルドーザー『けいてぃ』とともに、自分の物語の中へ入っていく・・・。

・・・こういうシーンを見ることができると、母親の私としてはとても幸せな気分になる。

べつに、絵本を読んだ見返りを常に求めているわけではないけれども、こうやって絵本の内容を覚えていてくれてるんだなーと思うと、読んだ甲斐もあったというか?!はは(笑)。

まあ、そんなヘンなシタゴコロは全く抜きにしても、こういう子どもらしさって、親としてずーっと見ていられたら幸せなんだなあ、と思います。


いっぽう、サトカが今好きなのは、上にあげた「ちいさいモモちゃん」シリーズの中の別の一冊、「ちいさいモモちゃん おんにょろにょろ」というお話。

ちなみに、このシリーズは、もう「復刻版」でしか手に入らないのですね。

実は、この絵本は私と妹が小さい頃、よく母に読んでもらって大好きだったシリーズの中の一冊。

つい先日実家の本棚をガサガサ整理して、見つけたものだ。

もうこれらの絵本たちは、点々に黄ばみ製本はほどけてボロボロ。

そんな中の、なんとかきれいで読めそうなものだけ持ってきて、あとはまとめて収集に出してしまった。

なので、今調べて残念、この「おんにょろにょろ」も、”おじぞうさんがモモちゃんにとこやさんしてもらうお話”も、本屋さんでは手に入らない、ということだ。

復刻版 ちいさいモモちゃん(2) ルウのおうち (講談社の創作絵本)

復刻版 ちいさいモモちゃん(3) あめこんこん (講談社の創作絵本)

だけが、復刻版として求めることができる。そうかあ、それならボロボロでも捨てなきゃよかったなあ。


この絵本のストーリーの中に、

おんにょろにょろ あなのぞき ネズミのごちそう どこじゃいな とだなかな

と、モモちゃんがうたいながら、自分の両足の上にネコのプーの足を乗せて歩いてやるシーンがある。 

ここを

おんにょろにょろ あなのぞき ママのおやつは どこじゃいな ここじゃいな!」

と私が言って、さとかのあたまを指差し、そのあたまをガジガジっと食べてやる真似をする!。

・・・これが、さとかは大喜び。

何度もやってほしがる。

2歳児は、まだまだこんなことが大好きなのよねえー。

さすがに5歳のユーキは少し冷めた目?!。

でも、ちょっとだけ、ユーキだってやってほしそうな顔をするのだけどね。

(もちろん、やってやると、うれしいんだよね。まだまだ、かわいい。)

もちろん、替え歌のバージョンはいくらだってできる。

ユーキのおしりはどこじゃいな? ここかいなー?!」

とかとか!


そんなわけで、さとかもときどき 「おんにょろにょろ~」 と、なにやら人形をもぞもぞと相手にして口ずさんでいる。

そんな子どもの姿を影ながら見ると、やっぱり母は、ニコ~とうれしくなってしまうのである。