今日は

今日は、伶果が生まれてからちょうど20日目。

家族の暮らしもだいぶ落ち着いてきた。

今日は、お兄ちゃんの勇樹は朝の8時から夕方6時まで保育園へ行っている。

私と伶果は、家でとても静かな時間を過ごしている。

2,3時間置きのおっぱいの合間は、新聞を読んだり、インターネットをしたり、家事を片付けたり、ということができるのである。

そんな、自分なりにコーディネートできる時間があったことを、もうすぐ3歳児になる勇樹を育てている間にすっかり忘れていた。

勇樹も、赤ちゃんのうちはよく寝て、ときどき泣いては起きる毎日を送っていたはずなのだ。

それが、よくしゃべり、よく遊び、ママを一日中付き合わせる立派な幼児に成長し、

時にはカンシャクまでも起こしてどうにもならなくなったりして怒濤のような1日を過ごしていた。

3年の月日は、生まれたての赤ちゃんをそれだけの子どもにする、短いようで長い時間だったのだなあ、としみじみ思う。

過ぎてみれば、あっという間の出来事だったような気がするのだけれど。

勇樹の生まれた頃の写真を最近はとみに見返しながら、伶果の今と比べている。

そんな今が、私にとって一番幸せな時代なんじゃないか、なんてふと来し方行く末を見通して思う。

嵐のような2歳児とはいえ、会話をすることが面白くなってきた勇樹のすっとんきょうな受け答えはなんとも愛らしく、そんな勇樹が伶果の頭をなでたりするお兄さんぶりもとてもいとおしい。

勇樹も伶果も夜寝なくて、家事も終わらなくて、倒れそうになるほど疲れて大変な時は、今すぐにでも怒りそうになるくらい余裕がないのだけれど、一転穏やかな時間が訪れると、2人分の母性があふれでて自分自身さえも包み込んでいるような、至上の幸福を感じている瞬間がある。

そう、その一瞬を忘れないで、また明日1日を過ごそう。

家族のために、自分のために。