『外国語として出会う日本語』

外国語として出会う日本語 (もっと知りたい! 日本語(第II期))

外国語として出会う日本語 (もっと知りたい! 日本語(第II期))

図書館の新刊コーナーにあって、つい興味をひかれて借りた本。

大学で外国人に日本語を教え、かつ日本語教師を目指す人にその教授法を教えている先生が書かれた。


外国人が日本語を学ぶためには母語や身につけている文化の違いの影響を受けるなど様々な困難があるが、そんな中で外国人が日本語を習得していく際の「間違い」をよく見ていくと、日本人もあらためて驚くような日本の文化やものの見方を発見することがある、といった内容を描き出している。


また、日本語を話せる日本人ならみな日本語を外国人に教えられる、というものではない。それは、その日本語学習者の母語を話せるかどうかといったことが問題なのではなく、日本語教授者が日本語のしくみをきちんと理解しているかどうかが問われてくるからだ。日本人が学校で「国語」を勉強するのとは違った知識が必要、といったことに関しても説明されている。



著者が日本語学習者と接する際に直面した実例を挙げながら具体的な場面が説明されているので、とてもおもしろく読める。

私も学生時代に「国語」を学んだだけではなく「日本語チューター」の講座をとって、学校に短期留学に来ていた学生さんたちと交流をもったりした経験もあるので、興味がある方面なのだ。

外国人に日本語を教える、というオシゴトも楽しそうだなあ、とあこがれる気持ちもあるなー。